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先々月の1月9日に岡山大学五十周年記念館金光ホールで行われた、キャンパスライフセミナー「さまざまなセクシュアルマイノリティについて、知る。考える。6th」に参加してきました。

登壇されたのは、工学系の研究者として働きながら、トランスジェンダーで現在セクシュアルマイノリティについての支援を行っている『平尾春華』さん。彼女は、「性自認」と「体の性」の不一致に悩み、手術を行いましたが、セクシュアルマイノリティへの理解の欠如によって苦しめられた経験から、一般の人に向けてセクシュアルマイノリティに関する講演会も行っています。


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まず平尾さんが言っていたのは、

性別は、たくさんの属性のひとつ

ということ。属性とは、例えば高校生・大学生といった身分であったり、怒りっぽい・涙もろいといった性格であったり、将来の夢であったり、その人のことを表現する何かです。また、一般的に男女という性別で分類されますが、その男女という区別も多種多様で、

・生まれ持った性
・恋愛対象の性
 
だけでなく、
 
・自認の性
・内面の性
 
などまだまだたくさんあります。

いわゆる多数派と呼ばれる人たちは、「生まれ持った性が男、恋愛対象は女」もしくは「生まれ持った性が女で、恋愛対象は男」であるだけであって、今話題になっているLGBTは、生まれ持った性別と恋愛対象の性の組み合わせが、大多数と異なっているだけであると言えます。


L(レズ):生まれ持った性は女で、恋愛対象も女。
G(ゲイ):生まれ持った性は男で、恋愛対象も男。
B(バイセクシュアル):恋愛対象が男女両方。
T(トランスジェンダー):生まれ持った性別を手術によって変えた人たち。
 

本当なら、自認の性、内面の性も含めた組み合わせで言葉があってもいいと思われますが、上記4つの言葉ができたのには、差別と戦ってきた歴史的な背景があるそうです。セクシュアルマイノリティを指す言葉は、もともとはゲイという言葉だけでした。しかしその言葉には生まれ持った性が女の場合は含まれず、団体内で男女差別が指摘され、レズビアンという言葉が生まれたそうです。そしてゲイやレズビアンから不審がられた両性愛者が声を挙げるためにバイセクシャルという言葉が生まれる。さらに性転換する人を疑問視し差別するようになり、トランスジェンダーという言葉が生まれ、LGBTになったそうです。すなわち、セクシュアルマイノリティはLGBTだけじゃないってことですね。本当はもっと多様的で、すぐ隣にいる人ですら異なっている可能性もあるみたいです。

 

そして平尾春華さんは自分の職業である研究者について、こう言っていました。

アインシュタインが、「私は賢くない、ただ人より長くひとつのことに付き合ってきただけ」といったように、研究者は、ひとつの物事に他の人より長く考えている人である。



さらに話は差別や人権侵害の話にまで発展し、国際連合は差別には複数の形態が存在するが、それらは全て、何らかの除外行為や拒否行為であると定めている。また日本の法律用語に存在する「性同一性障害 Gender Identity Disorder」という言葉は国連が定めた人権侵害にあたるそうです。講演の最後には、プライドパレードのきっかけをつくったシルビアリベアさんを紹介して、講演が終わりました。

今回の講演会で一番印象に残ったのは、

生まれ持った性別が、その人を決める属性のすべてじゃない

ということ。

実際にセクシュアルマイノリティでも活躍している人とも関わっていますが、セクシュアルマイノリティについてよく言われるような偏見は全くの根拠のないことだと感じます。そういった偏見や誤解が無くなることを願っています。