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AIコーディングで楽になる?それとも大変になる?

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今回は「AIコーディングによって本当に楽になるのか、それとも逆に大変になるのか」というテーマでお話しします。

1.AIコーディングが生む「見えない借金」

最近、Claude Codeなどを使った自動化・効率化の話題が盛り上がっています。一方で、こんな指摘も出てきています。ーーAIコーディングによって「負債」が増える、というものです。

ソフトウェアエンジニアリングの世界では以前から「技術負債」という概念があります。コードの品質改善やアップデートを先送りにすると、後々に大きなコストとして返ってくる、というものです。コードは常に進化し、古いままにするとセキュリティリスクやエラーの原因になります。まるで車の小さな故障を放置して、最終的に買い替えが必要になってしまうようなイメージです。

そしてAIコーディングには、この従来の技術負債に加えて、新たな2種類の負債が潜んでいると指摘されています。

1: 理解負債
AIが生成したコードを開発者が十分に理解しないままプロジェクトに取り込むと、後からそのコードを理解するためのコストが膨らんでしまう。

2:認知負債
AIに設計を任せた結果、会社やチームがシステム全体を把握できなくなり、いざ修正しようとした時に「まず理解するところから始めなければならない」という大きなコストが生まれる。

2.「AIが進化すれば解決する」は楽観的すぎる

こうした負債に対して「AIはどんどん進化するから、古いコードを自動で更新してくれるようになる。自然言語でプログラミングできる時代が来るから問題ない」という意見もあります。ただ、私はそこに楽観的になりすぎるのは危険だと思っています。

ChatGPTの登場だって、2〜3年前まで誰も予測できていませんでした。大規模言語モデル(LLM)の研究は長年続けられていましたが、突然一般に広まった。同じように、「AIがすべてを解決する未来」が1年後に来るのか、5年後なのか、あるいはメタバースのような別の技術が先に普及するのか、誰にも読めません。

未来を予測することはできても、当てることはできない。だからこそ、AIが完全に発展しきるまでの期間——それが5年か10年か15年かわかりませんが——私たちはこの負債と向き合いながら生きていく必要があります。

3.テクノロジーが発達しても、人間は楽にならない

歴史を振り返ると、テクノロジーの進化によって仕事量が減ったケースはほとんどありません。

・産業革命で機械化されても、人間はほぼ毎日働き続けた。
・インターネットの普及でIT化が進んでも、24時間稼働が当たり前になり、夜働く人が増えた。
・そして今、AIをフル活用している人ほど、むしろ忙しく働いている。

またこんな話も耳にします。かつて営業職の人が、アポとアポの間に喫茶店でひと休みできていたのが、フルリモート+オンラインミーティング+AIによる時間短縮で、その「隙間」がどんどん埋まっているとか。すなわち効率化の裏で、仕事量は減らず、密度だけが上がっているのです。

4.「週休3日」は、AIのおかげではなく限界が来るから

では私たちはどうなっていくのか。僕のシナリオはこうです。

仕事の密度が上がり続けても、人間のハードウェア(脳や体のスペック)は変わりません。いずれ限界が来て、人間は働けなくなる。その結果、「週休3日」は選択ではなく、せざるを得ない状況として生まれると思っています。AIで仕事がなくなるから休みが増えるのではなく、もう限界だから休まざるを得なくなる——これが今起きていることの本質ではないでしょうか。

AIを使えば楽になる、と単純に考えるのではなく、その裏に潜む負債やコストも意識したうえで向き合っていくことが大切だと思います。

少しでも参考になれば嬉しいです。